歯周病の発症って?

歯周病の発症って?

【歯周病はいつ発症する?】
 どんな病気であっても、治療の目標は病気の原因を取り除くことです。歯周病の治療の目標も病因の除去です。では歯周病の原因は何でしょうか?
正解は、歯周病の原因は、「プラーク(歯垢)の病原性と歯周組織の抵抗性の均衡の崩壊」です。
プラークの病原性を決めるポイントは

1どんな菌がいるか(悪玉菌か善玉菌か)
2細菌の種類が豊富かどうか、
3プラーク細菌が栄養をとっているか

です。代表的な悪玉菌がいて、数百を超えるほどの多くの細菌種がいても、細菌に栄養が与えられていない時は、発症には至らないことが多いですがこの状態から均衡崩壊によって歯周病の発症へ向かうことが多いです。

【歯周病って治らないの?】
歯周病が一度発症してしまうと、治癒するという事はありません。
歯科医院での歯周病治療が終わった後も、安定を目標にメインテナンスはもちろん、お家でのセルフケアも大切になります。最近は安定期治療やメインテナンスに通っている方も増えました。
 ですが歯磨きしている、メインテナンスに行くだけで歯周病はずっと安定するでしょうか?
歯周病の発症の原因は、「プラーク(歯垢)の病原性と歯周組織の抵抗性の均衡の崩壊」
でしたね。歯周組織の抵抗性は、身体の抵抗性でもあります。暴飲暴食や短い睡眠なども抵抗性が下がる原因です。
望ましい健康習慣はシンプルです。
健康的に食べ、動いて、寝る、です。

【1番よくない生活習慣はタバコ】
血液は歯周組織に栄養と酸素を運んでいます。しかし、ニコチンの血管収縮作用により血流量が減少し、栄養供給が抑制されます。さらにタバコ由来の一酸化炭素は酸素よりも強くヘモグロビンに結合できるので、酸素とヘモグロビンの結合が阻害され酸素不足となります。栄養と酸素の不足により歯周組織は弱ります。一方、歯周ポケットからの出血は少なくなるため歯周病の発見が遅れます。
栄養と酸素の不足により様々な細胞機能が不調となります。また、タバコ有害成分により炎症サイトカインが過剰に産生され、進行が進みます。さらに血管や細胞の障害により組織の修復や治癒能力が低下します。そのため、喫煙者の歯周病は、歯周組織は破壊されやすく修復されにくい脆弱な組織になります。歯周ポケットからの出血が減るので、プラークはある程度抑制されますが、それを上回る刺繍組織の弱体化により歯周病は進行します。また歯周組織の治癒は悪く、歯周治療の効果が得られにくくなります。

他にも歯や歯周組織に良くない習慣や食べ物はあります。ですがお口の中も身体の一部。難しく考えず、健康的な生活習慣を身につけるところから始めましょう。

また、わからないことがありましたらいつでもスタッフにお声かけくださいね。